戦略とは何か?

戦略とは他の人と違う事を行う事、もしくは独自の方法で同じ事を行う事です。

そこで問題になるのが、どの様に他の人がやっていない事を見つけるかですが、マイケル・ポーターは三つの方法を推奨しています。

一つはプロダクトから入る方法:自分独自の技術や生産手段で作れるプロダクトは何かと考える方法です。

二つ目は顧客セグメントから入る方法:顧客セグメント別に見て満たされていないニーズやウォンツがないかと考える方法です。

三つは顧客へのアクセスの仕方から入る方法:例えば、オンライン専業の金融機関などはこの方法から考えられた業態です。

上記三つの方法で自社のポジショニングを決めたら、次にどの様にそのポジショニングを維持するかを考えます。この時に重要なのがトレード・オフを理解する事です。つまり、そのポジショニングを達成・維持するために何を犠牲にするかです。何も犠牲にすることがない戦略は誰でも真似ができてしまうので持続可能ではありません。

例えばLCCが成功した大きな理由は大手の航空会社が真似しづらいビジネスモデルであることが挙げられます。LCCは快適性を犠牲にしてコストで勝負しているので、快適性も重要な大手の航空会社にはなかなか真似ができません。もし何も犠牲にせず達成できるビジネスモデルであれば、より資本力の優れた大手がすぐに参入してきて市場を牛耳ってしまうはずです。

トレード・オフには三つの主要な源泉があります。

一つはブランド・イメージの違いです。先のLCCの例でいうと、日本航空というブランドが表象する価値観とLCCのモデルは相反するので参入障壁の役割を果たします。

二つ目は組織形態やコスト体質の違いです。低コストを追求するLCCと快適性とサービスが重要な大手航空会社では自ずと必要な組織形態やコスト体質が異なってきます。

三つ目は社内調整や管理の必要度合による違いです。LCCは低コストでのサービス提供を唯一の目的としているため、不必要な社内調整や管理が必要ありません。それに対して、例えばユナイテッド航空がLCCモデルの運営を行おうとした時は低コストと快適性という相反する目的を同じ社内で達成するために様々な社内調整や管理が必要になり、結局最後までうまくいきませんでした。

このように戦略を考える際はトレード・オフがあることをチェックすることが重要です。